2001年3月26日
釣行記 〜夢のヒカリ

 

川は濁流となっていた。

上流部の雪が前日からの雨で融けたのが原因だろう。

花巻から目的の川へ向かう途中の川も増水し濁りが入っていたため覚悟はしていたがこの時期にこちらへ来る機会はほとんど無く、気仙川でヒカリを釣る事を楽しみにしていただけに少しショックだった。

ただ絶望したわけではない。今年はこれくらいの試練は何度も味わってきた。

 

気仙川の支流に向かう。

川を見ると少し増水気味だが濁りは無い。

少しでも本流に近い方が良いだろうと思いかなり下流に入る事にした。

家族も一緒だったが近くの温泉に向かってもらい川には僕一人が残った。

ライズは無かったがユスリカや小さなカディスがハッチしていて水温を計ってみると8℃も有る。

沿岸部のこの川は雪解けも早く周りにもほとんど雪は無い。

特に支流のこの川はそれほど標高の高いところから流れてくるわけでも無いので水温も高いだろうとは思っていたがあまりの条件の良さに少し驚いてしまった。

川原でラインを通しながらライズを探すが絶好の条件と思われるのにライズは見当たらない。

釣りの為にもらった時間は3時間ほどだったのでライズを待っているわけにも行かず、とりあえずプールの岸際を流してみる事にした。

このプールは左岸の岸際に流芯があり水深も深くなっている。

岸には葦が茂り所々えぐれている為絶好の魚の付き場に思えた。

 

下流から上流へ移動しながら探っていくとドラックが掛かって沈んだフライにゴツンとアタリが有った。

ライズは無いが魚は居るみたいだ。

同じようにフライにテンションを掛け沈ませるようにすると場所を変えるたびに手元にアタリが伝わった。

そしてフッキング!小さな魚が掛かっている。

しかし何が掛かったのか確認する間もなくフックが外れてしまった。

この辺りはかなり下流と言う事も有りウグイかもしれない?

それからもフッキングするものの同じように外れてしまう。

とにかく正体を見たかった。

最初、その原因が解からなかったのだが何度かやっているうちに、なんとなく解かってきた。

魚が小さい事も有りティペットの強度も問題無く、手繰るスピードが速かったみたいだ。

結構流れがある中を寄せてくる為、魚がバウンドし少しティペットに遊びが出来て外れてしまうのでは?

そう思い今度はゆっくり手繰ってみようと思っていたら、アタリが有りフッキング!ゆっくり、ゆっくりラインに遊びが出来ない程度にテンションを掛けながら、やっと魚を手元まで寄せる事に成功。

うっすらとパーマークが見える。

ヤマメだ!

ネットに魚を入れてその魚体を見るとツマグロで少し銀毛していた。

これはヒカリだろうか?

確信は持てないが写真をとっておこうと思った矢先、適当な撮影場所が無くもたついている間に魚はネットから逃げ出してしまった。

 

アタリは結構あるので気を取り直し、また少しづつ下流に下っていく。

この頃になるとライズも時々見かけるようになっていたが、それは散発でドライへの反応はあまり良くなかった。

先ほどと同じように岸際を少しドライで狙いある程度流したらドラックをかけてフライを沈めそのままテンションをかけてフライをターンさせる釣り方を続けた。

ターンする時にはかなりの確率でアタリがある。

しかしやはりアタリは有るのだがフッキングしないかフッキングしてもすぐ外れてしまった。

結局プール最下流まで来てしまったところでやっとフッキングして取り込む事が出来た。

先ほどと同じ魚だ。

写真も今度は上手く撮影する事が出来てホッとする。

このプールの上流には少し瀬があるがその上流はまたプールになっている。

先ほどまでは餌釣りの方が居たが何時の間にか居なくなっていたので、そのプールに移動してみた。

そして同じように流してみたがこちらではアタリが無い。

また上流に移動し、プールを見つけてやって見るが結果は同じ。

結局最初のプールに戻ってきた。

 

上流側から少しづつ先ほどと同じ方法で釣り下って行くと同じようにアタリが有り、そして同じようにフッキングしない状態が続いた。

フッキングしないのはこのような釣り方の時は何時ものことで今後の課題だと思う。

どうしてもアタリがあると強くアワセてしまう。

あまり強くアワセない時に最もフッキングが良いように感じた。

結局プール下流側まできてフッキングに成功。

魚もばらさずにネットに納める事が出来た。

同じサイズの魚だった。

写真撮影を完了し、最下流まで探り終わった時携帯に弟から電話があった。

そろそろ戻ってくると言う。午後3時過ぎ、終わりの時間が近づいてきた。

もう一度少し上流に戻り同じように下流に探りながら移動していく。

反応が少し悪くなってきた。

この頃にはハッチも少し減ってライズもほとんどみられなくなっていた。

ただ、なんとなくイブニングには何かが起こりそうな予感がしていたが午後4時、家族が到着し釣りを終えた。

 

今回はヒカリらしき魚を釣ったのだが、もう少し銀毛しているものと思っていただけに少し納得が出来なかった。

サイズがもう少し大きなものが釣れれば完全に銀毛したヒカリと対面できたかもしれない。

本当に本流が昨日までは良い状態だったみたいだっただけに悔いが残った。

次は何時この時期にこちらに来る事が出来るか分らないが何時の日かまた挑戦してみたいと思う。

 

最後に結婚式を終えた翌日にもかかわらず僕をサポートしてくれた弟夫婦には本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

今度こちらに来た時はいろいろサポートさせてもらうね!

何時までもお幸せに!!

 

−完−